No.22 債務整理 ⇒ 破産手続開始申立事件(管財事件)

<事案>

①②③により,多重債務に陥り,毎月の返済ができなくなり破産申立てを行いました。

①夫婦仲が悪く帰宅したくないため,高額の飲食を繰り返していました。

②義弟に不貞を疑われ,離婚後に義弟を通じて元妻に慰謝料を支払っていました。

③内妻が生活保護受給中であることを知らずに,高額の生活費を渡していました。

④友人のために自身の銀行口座を利用して馬券を購入していました。

 

<最終的な結果>

多重債務に陥ってまで高額の飲食を繰り返していたこと,また,内妻へ必要以上に高額の生活費を渡していたことにより,管財人から毎月末に管財人口座へ積み立てするように指示を受け,積立金を債権者に分配することにより免責許可を得ました。

 

<解決ポイント>

各債権者との取引態様が複雑であったため,借入の背景等について裁判所・管財人へ丁寧に説明することを心懸けました。 営業職で外泊を伴う出張が多かったため,あらかじめ予定が分かれば裁判所に対して早めに出張許可※を得るように努めました。 友人のために自身の銀行口座を利用して馬券を購入していたことについて,その真実性を担保するために友人に陳述書を作成してもらい,裁判所へ提出しました。

 

【用語解説】

出張許可

破産者は,その申立てにより裁判所の許可を得なければ,その居住地を離れることはできない(破産法第37条1項)。

許可は,破産管財事件の手続中に,主に外泊を伴う出張・旅行を行う際に必要です。不許可になることは,ほとんどありません。

 

 

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