借金問題で裁判所から訴状が届いたときにすべきこと【無視は危険】
借金の返済が滞った状態だと、債権者(お金を借りている会社)が裁判をおこし、裁判所から通知がくるケースがあります。
通知の中には、
・訴状
・口頭弁論期日呼出状及び答弁書催告状
など、様々な書面が入っています。以下の画像は、実際に弊事務所の依頼者様が受け取った訴状の一部を抜粋したものです。
裁判所から通知が来ると、どうすれば良いかわからなくなるかと思いますが、放置は厳禁です。
放置してしまうと、裁判が進んでしまいって、あなたにとってどんどん不利な状況になる可能性があります。
一人での対応が難しいと思ったら、弁護士に相談するのも一つの手です。法律の専門家があなたの代理人となって裁判の対応を進めたり、債務整理で借金問題を解決することが可能です。
本記事では、
・訴状が届いた場合の状況
・借金問題で裁判所から訴状が届いたときにすべきこと
・弁護士に債務整理を依頼するメリット
について説明します。
訴状が届いた!これってどういう状況?
急に訴状が届いた場合、多くの人が驚いてしまうかと思います。
基本的に、金融機関からお金を借りて返済できなかった場合、金融会社は以下のような対応を取ります。(あくまで一例なので、下記と異なる対応をする企業もあります。)
①金融機関からお金を借りる/クレジットカードで支払いをする
②支払いを滞納する
③金融機関/カード会社からの督促が来る→応じない
④債権が譲渡される(あるいは回収委託される)
⑤債権回収会社から連絡がくる→応じない
⑥債権回収会社から訴状が届く
訴状が届くというのは、債権回収の流れにおいてかなり後半のフェーズにあたります。つまり、訴状が届いたということは、相手は本気で債務を回収しようと行動し始めている証拠でもあります。
債務者側としても早急な対応を求められるのです。
借りた会社と違う企業から訴状が届いたら無視しても良い?
弊事務所へのお問い合わせの中には、「お金を借りた会社以外の企業から訴状が届いたのですが、これは関係ないですよね?無視しても良いですか?」というものもあります。
しかし、必ずしも「お金を借りた企業以外からの訴状=架空請求」という訳ではありません。むしろ、当初借りていた金融機関やクレジット会社以外から訴状が届く方の方が多いです。
というのも、先程説明したフローチャートの中に、「債権回収会社」という記載があったかと思います。債権回収会社とは、「債務の取り立てを専門に行う会社」です。実際に、債権回収会社から連絡が来て驚いた経験がある方もいるのではないでしょうか。
こう書くと怖い会社のように見えますが、法律で認められたまっとうな企業です。法律に基づいて、借金の取り立てを行います。貸金業法に定められたルールに則って取り立てを行うので、突然自宅に押しかけたり、深夜/早朝に取り立ての電話をかけてくることはありません。
「なぜ最初にお金を借りた企業とは別の債権回収会社から連絡が来るのか?」と疑問に思った方もいるかもしれません。
最初にお金を貸した企業が直接債務者に督促をしてもお金を回収できない場合、その企業は債権回収会社に
①債権譲渡(債権者が債権回収会社に移る)
②回収業務を委託(債権者は変わらないが、回収業務を債権回収会社に依頼する)
を依頼します。すると、債権回収会社が、元の債権者に代わって回収業務を行うのです。
よって、最初に借りた企業とは違う所から訴状が来たからといって、無視してはならないのです。
もし訴状を無視したらどうなる?
届いた訴状を無視するとどうなるのでしょうか。
たいていの場合、訴状と一緒に「答弁書」の提出を求める書面も同封されています。
答弁書とは、債務者の言い分を記載する書面です。答弁書を提出しない場合は、呼出期日(実際に裁判を行う日)に裁判所に出向いて、口頭で言い分や希望を伝えなくてはなりません。
もし、答弁書の提出や裁判所への出頭のどちらもしなかった場合、裁判では債権者側の主張を全て認めたと判断されます。多くの場合では、遅延損害金も含めた借金全額を一括で仕払いなさい、という判決が出てしまうのです。
このような形の判決を「欠席判決」と言います。
対応方法がわからないからと、訴状を無視し続けると、債務者にとって非常に不利な状況となる可能性が高いので、できるだけ早く対応することが重要です。
例えば、もし時効が成立していたとしても、欠席判決が出ればそれ以上争うことができなくなります。一度時効が認められる条件を全て有していても、無駄になってしまうのです。
さらに、欠席判決が出れば時効期間がリセットされます。もしせっかく後少しで時効を認められるタイミングだったとしても、判決を取られたことにより、またゼロに戻ってしまいます。
借金問題で訴状が届いたときにすべきこと
借金問題で訴状が届いたときは、慌てずに以下のことを確認してください。
・どの会社からどの借金のことで訴状が届いたのかを確認する
・答弁書の準備をする
・自分での対応が難しいと感じたら早めに弁護士に相談する
それぞれについて詳しく説明します。
訴状の内容を確認する
訴状が届いたら、まず中身を確認しましょう。
まず、呼出期日の日程や、答弁書の提出期限の記載も確認してください。期日の確認が遅れて裁判所に行けなかったり、答弁書提出の期限に間に合わなかった場合は、不利な判決が出る可能性が高いです。
訴状には、原告(誰が裁判を起こしたのか)が記載されています。実際にお金を借りた会社やクレジット会社から裁判を起こされているのか、債権回収業務を行っている債権回収会社からなのかも確認が必要です。
また、多くの場合では、債務の額を記載した書面も添付されています。実際の債務の額面がいくらかを確認しておいた方がよいでしょう。また、いつ借り入れたものなのかも把握しておきましょう
以下にチェックすべき事項を改めてまとめます。
・呼出期日の日程/答弁書の提出期限
・原告
・債務の額や借り入れ日
まずはこの3つを確認しましょう。
答弁書の準備
訴状や書面の内容が把握できたら、提出期限までに答弁書の準備をします。
裁判所に出向いて言い分を主張する方法もありますが、どの裁判所に行く必要があるかは訴状が届いた段階で決まっています。そして、その裁判所は必ずしも債務者が住むエリアのものとは限りません。
遠方まで出向かなくてはならない可能性があります。
答弁書の提出であれば、遠方の裁判所で期日があっても問題なく対応できます。
答弁書には、請求書の内容を認めるのか認めないのか、間違っている部分があるか、知らない部分があるか、などを記載します。
しかし、注意頂きたい点があります。あくまで答弁書は法的な文書です。法律に関する専門知識のない方が作成したものは、提出しても裁判所から書き直しを求められたり、不利な判決となる結果になる可能性があります。
弁護士など法律の専門家に依頼して作成した方が有利となる可能性が高いのです。
自分での対応が難しいと感じた場合は、早めに弁護士に相談を
先程も説明しましたが、答弁書は法的な書面です。法的知識を持たない方が初めて作成するには、かなりの労力が必要ですし、作成できたとしてもそれが実際に裁判で役立つかは不明瞭です。
弁護士に相談いただければ、答弁書の作成を初めとした裁判に関わる手続きのほとんどを、債務者に代わって実行します。
依頼者の代理人として、裁判の対応だけでなく、その後の債務整理の手続きなども弁護士が担当します。
借金問題に関する窓口が弁護士が所属する事務所になるので、債務者自身が債権者とやり取りをすることもほとんどなくなります。
ただし、弁護士に依頼する場合は、早めのご相談をおすすめ致します。呼出期日や答弁書の提出があまりに近づいてからご相談頂いても、対応が難しい場合があります。
弊事務所では、債務整理に関する相談は無料でお受けしますので、お一人で悩まず、まずは相談いただくことをおすすめしております。
弁護士に債務整理を依頼するメリット
弁護士に債務整理の依頼をすると、
・裁判の対応を任せられる
・窓口が弁護士になるため、取り立てが止まる
・自分にあった債務整理方法を選べる
などのメリットがあります。
まず、借金問題で訴状が届いたとしても、弁護士に相談いただければ、あなたの代理人として裁判の対応を致します。
先程も説明した通り、裁判所から提出を求められる可能性がある「答弁書」はれっきとした法的文書です。法的な専門知識をお持ちでない方が作成するのは、正直に申し上げて難しいかと存じます。
法律の専門家である弁護士にご依頼いただければ、より適した形の文書を作成可能です。
また、弁護士にご依頼いただくと、債権者とのやり取りはほとんどが法律事務所が窓口となって対応します。借金の取り立ての電話やメールが届くこともなくなります。
取り立てに追われるという精神的な負担からも解放される上、債務整理で必要な複雑な手続きをご自身で行う必要も無くなるので、依頼者にとって大きなメリットとなります。
実際、弊事務所に債務整理でご依頼頂いた方からは、「取り立ての電話が止んで、ほっとしました。」というお声もあります。
そして、弁護士に債務整理をご依頼いただくと、ご自身の状況にあった方法をご提案可能です。
債務整理には大きくわけて、「任意整理」「個人再生」「自己破産」という3つの方法があり、それぞれに違うメリットやデメリットがあります(詳しくは、リンク先の記事をご確認ください)。
弁護士に相談いただければ、債務の状況や資産/収入などの状況を総合的に判断して、あなたに適した債務整理方法をご案内します。
借金問題で訴状が届いたら弊事務所へご相談ください
急に訴状が届いたら、多くの方が驚いてしまうかと思います。なかには怖くて開封するのを躊躇ってしまうという方もおられますが、少しでも早く対策を取った方があなたにとって有利となる可能性が高いです。
ご自身での対応が難しい、どうすれば良いかわからないとなった場合は、お一人で悩まず、弊事務所にご相談ください。
弊事務所では、たくさんの債務整理のご依頼を承っており、裁判への対応や答弁書の作成などの実績も多数ございます。
専門家に依頼することで、ご本人の身体的・精神的な負担を軽減することが可能ですので、どうぞお気軽にご連絡ください。債務整理に関するご相談は無料でお受け致します。
連絡先は、下記バナーにございます。