弁護士に自己破産を依頼するメリット5選
「自己破産を弁護士に依頼すると費用が高くなる」「ただでさえお金に困っているのだから、自分で手続きした方が安くなる」といったことを理由に、弁護士への相談をためらわれる方がたくさんおられます。
確かに、弁護士に依頼すると、ご自身で手続きを進める場合と比べて、弁護士費用がかかるため、破産希望者の負担が増えます。
しかし、破産手続きはれっきとした法律行為であり、法律の専門家を挟んだ方が良いことも多いです。
なかには、費用を抑えるために自分で手続きをするより、弁護士費用を支払って依頼した方が安くなる、というケースもあるのです。
弊所の依頼者様からも、「弁護士費用がネックだったが、依頼してよかった」というお声をたくさん頂いています。
では、実際に、弁護士にいらいすることによってどのようなメリットがあるのか説明します。
自己破産を弁護士に依頼するメリット5つ
自己破産を弁護士に依頼した方が破産者が得をすることはたくさんありますが、なかでも以下の5つは大きなメリットではないかと思います。
① 免責が得られやすい
② 少額管財事件が利用できる場合がある
③ 面倒な手続きを弁護士が行う
④ 債権者とのやり取りも法律事務所が窓口となる
⑤ 自己破産以外の債務整理も提案できる
それぞれについて詳しく説明します。
免責が得られやすい
自己破産の手続きにおいて把握しておかなければならないのが、「免責不許可事由」です。
自己破産は、借金を帳消しにする制度ですから、お金を貸した側にとっては返金されずに泣き寝入りするしかありません。
あまりに債権者に不公平にならないように、「〇〇な場合は、免責を認めません」と、法律上明記されているのです。
免責不許可自由には、ギャンブルでの借金や、浪費による借金などが含まれます。
自己破産手続きのなかには、裁判所に出廷して、どうして借金をしたのか理由を説明したり、お金の貸し借りの経緯を確認される「審尋」というものがあります。
もし、免責不許可事由が当てはまりそうなケースの場合、法律知識が無い破産者が説明しても、裁判所を説得できず免責が受けられない可能性があります。
一方で、弁護士が代理人としてついていれば、裁判所からの質問に対して、説得力のある説明を行います。
弁護士には知識や経験、テクニックがありますから、免責が許可されやすくなるのです。
少額管財事件が利用できる場合がある
家や車など、現在の価値にして20万円以上の財産がある場合、「管財事件」となる可能性が高いです。
管財事件の場合、破産管財人と呼ばれる「破産者の財産を管理・処分し、債権者に配当する人」がつきます。
一般的に破産管財人には、地域の弁護士がなります。
管財事件は、裁判所へ払わなくてはならない費用が比較的高く、50万円程度となります。
しかし、弁護士に依頼していれば少額管財事件が利用できる可能性があります。
少額管財事件とは、管財事件における負担を減らすためにシステムを少し変更したものです。
これを活用できれば、裁判所へ支払う費用を半分程度にまで抑えることができるのです。
少額管財事件として運用されるためには、弁護士が破産者の代理人として裁判所に申し立てをしなくてはなりません。
個人で手続きをする場合や、司法書士に依頼する場合は、通常の管財事件として運用されてしまいますので注意が必要です。
面倒な手続きは弁護士が行う
自己破産を裁判所に申立するにあたっては、たくさんの必要書類や、資料を作成・提出しなければなりません。
裁判所に提出しなくてはならない書類の一例を以下にあげると、
・自己破産申立書
・陳述書(報告書)
・給与明細書など収入がわかるもの
・債権者一覧表
・滞納公租公課一覧表
・財産目録
・戸籍謄本/住民票
などがあります。
たくさんあるように見えますが、これでも一部です。
さらに、一度提出したとしても、不備があれば裁判所がやり直すよう指摘します。
ほとんどの方が破産手続きを行うのは初めてですから、右も左もわからない状況でこれらの書類・資料を集めるのはとても骨の折れる作業です。
これだけでも、個人で破産手続きをすることには大きな負担や手間がかかることがわかっていただけるかと思います。
弁護士にご依頼いただければ、これら必要書類の準備を弁護士が担当いたします。
複雑な手続きの負担が無くなるのは、依頼者の方にとって大きなメリットと言えます。
債権者とのやり取りも法律事務所が窓口となる
破産者をはじめ、借金を背負っている人の多くが抱えているストレスが、「債権者とのやり取り」です。
再三かかってくる取り立ての電話に気が滅入ってしまった、というお話をよく聞きます。
弁護士に自己破産を依頼いただくと、そのような債権者とのやり取りは、全て法律事務所が窓口となります。
よって、破産者の元に直接電話がかかってくることはなくなります。
取り立てや督促がストップすれば、精神的な負担はかなり軽減されるでしょう。
なぜ、取り立てがストップするかというと、弁護士が代理人となると、各債権者に「受任通知」という書面を送るからです。
受任通知は、債務整理を弁護士に依頼したときに、弁護士が債務者の代理人となったことを債権者に知らせるための通知です。
消費者金融等が遵守する貸金業法には、
「債務者などが弁護士等に債務整理を委託し、弁護士などからその旨を通知された場合は、債務者に対して、電話、訪問、FAXなどの方法で弁済を求めてはならない」(貸金業法21条1項)
と定められています。
そのため、受任通知を受け取った債権者は、取り立てをしなくなるのです。
受任通知と取り立ての関係については、「借金の取り立て・督促を止めるためには、弁護士に債務整理のご相談を」の記事を確認してください。
自己破産以外の債務整理も提案できる
弁護士に相談いただいた場合、自己破産以外の債務整理を提案することもできます。
自己破産は、今ある借金を全て帳消しにできるというメリットがある一方で、規定以上の財産は没収されて債権者に配当されます。
あなたの借金に保証人がついている場合は、あなたが自己破産することで、保証人に借金の請求が回る可能性もあります。
債務整理の方法は自己破産だけではありません。任意整理や、個人再生といった手法もございます。
任意整理・個人再生・自己破産の3つの手法には、それぞれメリットとデメリットがあり、自分に合った方法を見極めて行くことが重要です。
以下に、3つの債務整理方法の特徴を並べた表を掲載します。
個人再生 | 自己破産 | 任意整理 | |
減額 | 原則1/5に減額(借入額によって異なる) | 全て無くなる | 利息と過払い金分の減額 |
手続き期間 | 6~12ヶ月程度 | 4~12ヶ月程度 | 1~3ヶ月程度 |
会社 | 知られる可能性低 | 知られる可能性低 | ほとんど知られない |
家族 | 知られる可能性有 | 知られる可能性有 | ほとんど知られない |
職業の制限 | なし | 手続き期間は一部制限有 | なし |
弁護士にご相談いただければ、あなたの現在の状況を確認した上で、複数の債務整理手段の中から最適なものをご案内できます。
債務整理に関する相談は弊事務所へ
ここまでご説明してきた通り、弁護士へ債務整理を相談することにはたくさんのメリットがあります。
費用について不安を感じていらっしゃる方も、ぜひ選択肢の一つとして検討することをおすすめします。
どうしても費用面が心配だと言う場合は、弊事務所での無料相談をご活用ください。
弊事務所では、債務整理に関する相談は何度でも無料で受け付けております。
ご連絡先は下記バナーにございます。どうぞお気軽にご連絡ください。