弁護士と司法書士の違い:債務整理の依頼は弁護士をおすすめする理由5つ

弁護士と司法書士の違い(債務整理編)

債務整理を法律の専門家に依頼しようとなったとき、選択肢にあがるのが「弁護士」と「司法書士」です。

どちらの方が良いのか、どんな違いがあるのか分からず悩んでおられる方もいるかと思います。

一言で申し上げますと、「弁護士の方が対応できる範囲が広い」です。

司法書士には、債務整理を行うにあたっていくつかの制限(限度額など)がありますが、弁護士はほとんどのパターンで対応可能です。

そもそも法律行為は、弁護士のみが行えるものであると、弁護士法72条で定められています。一方で、例外的に一部の法律行為について、司法書士法3条1項7号で、司法書士でも対応可能と定められています。

つまり、弁護士はあらゆるジャンルの法律行為を行えるのに対して、司法書士は法律で認められた例外部分しか対応できないのです。

以下は、特に大きな違いのある制限をまとめた図表です。

弁護士と司法書士の違い

借金の額が多い場合や、債権者から裁判を起こされている場合などは、弁護士へ相談した方がスムーズな債務整理が可能だと考えられます。

具体的にどのような違いがあるのか、なぜ弁護士への依頼をおすすめするのか5つのポイントに絞って説明します。

対応できる個別の債権額の限度がない

弁護士に債務整理を依頼する最大のメリットとして、対応可能な債権額に限度がないという点があります。

司法書士(正確には認定司法書士)は、貸金業者1社からの個別の借金額が140万円を超えた場合、交渉権や訴訟代理権がありません。

なかには、「1つの業者から140万円以上借りている方は少ないので、限度額があることは大きな問題ではありません。司法書士に依頼することをおすすめします!」とおっしゃる司法書士の方もおられます。

しかし、実際には一社から多額のお金を借りている方も多くおられたり、後から自分でも気づいていない債務が発覚することもあります。

債務額が高額な場合や、総額をご自身できちんと把握できていない場合は弁護士への相談をおすすめします。

債務整理の早期解決が可能

自己破産や、個人再生といった方法での債務整理をご希望されている場合、弁護士にご依頼頂いた方が早期の解決が可能となるケースが多いです。

というのも、司法書士が代理人になるには制限があります。任意整理(個別債務額が140万円以下)の場合は代理人になれますが、

「任意整理(個別債務額が140万円以上)」・「自己破産」・「個人再生」

の場合は、代理人になれません。

任意整理の額面によっては司法書士が請け負えないことは先程説明しました。自己破産や個人再生に関しては、管轄が「地方裁判所」になるのが理由です。司法書士は地方裁判所が管轄する事件の代理人にはなれません。

よって、司法書士に上記の方法の債務整理を依頼した場合、依頼者本人が手続きを進めていなくてはなりません。その代わりに、司法書士は書類作成代理人として依頼者をサポートします。

一方、弁護士は代理人になれる事件に制限はありません。自己破産や個人再生であっても、代理人弁護士が手続きを進められます。

法律の専門家が主体となって手続きを進められるので、早期の解決が望めるのです。

依頼者の負担が減る

自己破産や個人再生を弁護士に依頼頂いた場合、弁護士自身が代理人として手続きを進めるため、依頼者の負担が減ります。

先程、司法書士は自己破産や個人再生では代理人になれないと説明しました。そのため、司法書士にこれらを依頼した場合、依頼者自身がアドバイスを受けながら手続きを進めていく必要があります。

自己破産や個人再生の手続きは法律行為ですので、法律に関する知識がない方には非常に複雑です。

自分の手にあまる、と考えられる方も少なくありません。

弁護士にご依頼いただければ、法律の専門家が主導となって手続きを進めます。依頼者にとっては、面倒な手続きを弁護士におまかせすることができるのです。

できるだけ自分自身の負担を減らしたいとお考えであれば、弁護士へのご相談をおすすめします。

費用の一部(予納金)が安くなる可能性がある

自己破産を検討する場合、いわゆる「管財事件」となるケースがあります。

管財事件とは、破産管財人という弁護士が選任され、財産の管理や処分、債権者への配当をした上で、破産を認めても問題ないかを判断するものです。

管財で破産すると、最低予納金(手続き費用)として50万円以上が必要となる場合があります。また、手続きも複雑になる傾向にあります。

一方で、お金の無い個人の方でも破産手続きができるように、裁判所は最低予納金を20万円程度にした少額管財という手続きを認めました。

司法書士に破産を依頼した場合、司法書士は代理人となれず依頼者本人が自ら裁判所とやり取りをするため、「通常管財事件」となり可能性が高いです。

弁護士にご依頼頂いた場合は、弁護士が依頼者の代理人となりますので、少額管財事件となる可能性が高まります。

よって、必要以上に高額な予納金を収めなくてもすむケースが多いのです。

債権者からの連絡がなくなる

弁護士であれば、依頼者の代理人になることができると説明しました。代理人がつくと、債権者とのやり取りの窓口はほとんどが代理人事務所となります。

つまり、依頼者にとっては、これまで悩まされていた取り立てのメールや電話に悩まされることがなくなるのです。

これはかなり大きなメリットだと言えます。

実際、弊事務所にご相談に来られた方の中には、「とにかく取り立ての電話が来なくなったのがありがたかった」とおっしゃってくださる方もいらっしゃいます。

債権者からの取り立てへの対応や、複雑な手続きをまるごと専門家に任せてしまいたいと思っていらっしゃる方は、弁護士への依頼をご検討ください。

なぜ弁護士に依頼すれば取り立てが止まるのか疑問に思った方は、「借金の取り立て・督促をとめるためには、弁護士に債務整理のご相談を」の記事をご覧ください。

また、実際に弁護士に債務整理を依頼した場合の費用が不安な方は、「弁護士費用」ページを御覧ください。

費用は案件によって前後しますが、大体の目安として参考にしていただけるかと思います。

債務整理でお悩みの方は弊事務所にご相談ください

この記事を読んでいらっしゃる方は、実際に債務整理を検討されていて「弁護士と司法書士、どちらが良いのだろう」と悩んでいらっしゃるのではないかと思います。

弁護士に依頼する最大のメリットは、多くの制限が無いことです。債務額や債務整理方法も、制限なく、たくさんの選択肢をご提案できます。

どちらが良いのか迷っていらっしゃるのであれば、制限の少ない弁護士に一度ご相談されることをおすすめします。

弊事務所では、債務整理に関するご相談は無料でお受け付け致します。お一人で悩まずにどうぞお気軽にご連絡ください。

連絡先は下記バナーにございます。

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