No.102 債務整理 ⇒ 免責に問題はあるが同時廃止事件として申立をした事案

<事案>

 当初は,収入が不安定であったことがきっかけで,生活費の補填のために借入を始めました。また,仕事のストレス解消に伴う外での飲食や飲酒の増加が原因で生活費が足りず,不足を補うために借入を続けました。

<依頼に至る経緯>

当時は問題なく返済できていましたが,仕事のストレスが頂点に達し精神状態が悪化したために会社を退職し,その後も精神状態が芳しくなかったために仕事に就くことができず,支払い不能となりました。

<解決結果>

免責不許可事由があることは明らかですが,当時は返済可能で支払不能でなかったこと,ストレスの原因が当時の勤務先のブラック企業体質にあったことなどから,裁量免責の余地がありました。同時廃止事件で申立をして,当時の状況及び今後繰り返す可能性がないことを報告し,裁判所での集団免責審尋を経て無事免責決定がされました。

<解決ポイント>

 インターネット上の掲示板などでは,「免責不許可事由があると破産は絶対無理」などの書き込みを見かけます。しかし,裁量免責の可能性もありますので,破産事件を多く手がけている弁護士とのご相談をお勧めします。

【用語解説】

免責(破産法248条以下)

 破産開始決定時に存在する借入金などの債務につき,支払義務を免れる手続き。 個人の破産者は,免責不許可事由(破産法252条)がないか,あっても裁量免責相当とならば免責決定を受ける。

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