No.146 債務整理 ⇒ ご家族の病気より生活費のため借金となり、破産申立

<事案>

 ご依頼者様のご家族のご病気から生活費の不足、債権者への返済が不可能になり、ご相談の末、破産手続きで救済された事案

<依頼に至る経緯>

 依頼者様は、通勤のため自動車ローン組んで借り入れしました。実家暮らしで、ご両親は年金暮らしのため、生活費を負担していました。結婚後も、資金が潤沢ではないですが、支払いを続けることはできていました。

 また、お父様が糖尿病を患っていたため、ご依頼者様が入院費用や通院費を負担していました。

 その後、依頼者様のご主人も、ストレスから休職し、収入が減少したため、生活費の工面に債権者から借入しました。

 依頼者様は、共働きで協力し生活を送っていました。しかし、ご主人がストレスから適応障害と診断され、退職することになりました。

 その後は、ご主人は失業保険を受給しアルバイトを転々し、収入が激減しました。また、同時期にご依頼者様も出産で休職期間に入り、家計において収入が減少しました。依頼者様は遅延しながらも債権者へ返済していましたが、債務が膨大になり支払不能に陥りました。

<解決結果>

 借金の主な原因は、ご依頼者のご主人の病気等で借入したことです。真面目に節約されての経緯と目立った財産がないことから、破産管財事件(注1)として申立てを行いました。収入が少なかったため、弁護士費用の立て替え制度(法テラス)(注2)が利用できたので、依頼者様に可能な限り負担の軽減をいたしました。申立後は、無事に免責(注3)を得ることが出来ました。債権者3名、債務総額約370万円の事案です。

 依頼者様から、無事解決に至り、お礼のお電話をいただきました。

<担当者から>

 ご主人様のご病気や失業で大変でしたが、無事免責がでて良かったです。管財人の先生との面談もスムーズに運び大変良かったと思います。

【用語解説】

(注1)管財事件

 裁判所によって選任された破産管財人が破産者の財産を調査・管理・換価処分し,それによって得た金銭を各債権者に弁済または配当するという破産手続を「管財事件」という

(注2)法テラス

 日本司法支援センターの愛称、司法制度をより国民に身近なものとし、全国どこでも法による紛争解決に必要な情報やサービスの提供を受けられる総合法律支援を担う。具体的には、弁護士会、地方自治体等の関係機関と連携・協力をして、)適切な相談機関の紹介など、紛争の解決に必要な情報の提供、資力のない方に対する民事法律扶助等を行う機関

(注3)免責 (破産法248条以下)

 破産開始決定時に存在する借入金などの債務につき,支払義務を免れる手続き。

 個人の破産者は,免責不許可事由(破産法252条)がないか,あっても裁量免責相当とならば免責決定を受ける。

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