No.90 債務整理 ⇒ 病気になったことで将来を悲観、浪費して破産申立てをした事案

<事案>

 依頼者は、健康診断で肺ガンに罹患していることが分かり治療をはじめましたが、完治するのかどうか分からず先行き不透明の中、精神的に不安定な状態が続きました。子どもが一人いたため、元気な間に思いで作りをしておきたいと考え、ディズニーランドへ行ったり、プロ野球観戦が好きであったために一緒に観戦にも行きました。これらの費用は、債権者からの借り入れが原資となっており、最後まで少しでも返済すべく努力しましたが、やがて自転車操業も限界に達し、破産申立てすることになりました。

<結果>

 裁判所へ反省文を提出したうえで、一度の債権者集会(※)を経て免責許可を得ました。

<解決ポイント>

  真摯な気持ちで反省文を書いたことに尽きると考えられます。すなわち、肺ガンに罹患し将来を絶望したとしても地に足をつけた生活をすべきであったこと、今後は今までの自分を見つめ直し堅実な生活を心がけることを、裁判所及び破産管財人へ自分の思いとして伝えられたことで免責を得ることができたと考えられます。私どもは、真摯な思いを文章にすることのサポートをさせていただきました。

【用語解説】

 債権者集会

 債権者集会とは、破産手続が管財事件となった場合に、裁判所で行われる債権者への説明会です。破産管財人が、破産者の財産や負債の内容、破産者が破産に至った経緯、生活の状況、配当金額の説明、免責についての意見申述等を行います。出席者は、裁判官、破産管財人、破産者本人、申立代理人弁護士、債権者の5者ですが、債権者(個人債権者を除く)が出席することは稀です。

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