No.41 債務整理 ⇒ 破産手続開始申立事件(管財事件)

<事案>

 旅行費や競馬へのつぎ込みにより,多重債務に陥り,毎月の返済ができなくなり破産申立てを行いました。不妊治療に対するストレスの捌け口ではありましたが、収入や生活に見合わない浪費となっていました。

 

 

<最終的な結果>

 多重債務に陥ってまで競馬を続けていたこと,妻には給料をすべて渡しつつ破産については妻に内緒にしたいという希望をお持ちのところ,管財人から,破産申立て前の預貯金出金について使途を問われ,妻の医療費や子ども用品の出費について資料を付けて丁寧に説明しました。その上で,妻の協力なしではどうしても説明しきれなかった額について,ボーナスにより管財人口座へ組み入れるように指示を受け,その金銭を債権者に分配することにより免責許可を得ました。

 数回にわたる債権者集会(※)が開かれましたが,毎回弁護士が付き添って依頼者様をサポートし,免責許可を得ることができました。

 

 

 

<解決ポイント>

 免責不許可になりうる事情として競馬へのつぎ込みがありましたが,今後は二度としないという決意のもとに猛省していることを示しました。また,破産申立て前の預貯金の引き出しについては,妻にその使途をすべて聞き取ることができればよかったのですが,妻に内緒で手続きを進めてもらいたいとの依頼者様の意向を受け,領収証等はないものの,分かる範囲でできる限り具体的に出費を説明し,財団に組み入れなければならない金額を最小限にとどめました。結果として,破産管財人に対して説明義務を尽くし理解を得ることができました。

 

 

 

【用語解説】

 債権者集会

 債権者集会とは,破産手続が管財事件となった場合に,裁判所で行われる債権者への説明会です。破産管財人が,破産者の財産や負債の内容,破産者が破産に至った経緯,生活の状況,配当金額の説明,免責についての意見申述等を行います。出席者は,裁判官,破産管財人,破産者本人,申立代理人弁護士,債権者の5者ですが,債権者(個人債権者を除く)が出席することは稀です。

 

 

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