No.80 債務整理 ⇒ 住宅を残したまま再生手続を利用した事案
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<事案>
依頼者は、奈良市に自宅を残したまま関東の会社で勤務していました。関東での勤務時は約50万円の月収があったため、自宅の住宅ローンを返済しながらも夫婦二人で十分に生活できていました。しかし、事情により会社を退職後、奈良市へ戻ってきましたが月収が半減し、各債権者への毎月の返済が困難になりました。そこで、夫婦二人で土曜日・日曜日に新たにアルバイトをはじめ、懸命に返済しようと努力しましたが返済額に追いつかず、自力での返済に限界を感じて今回再生手続を利用して住宅を残すことを決意された次第です。
<結果>
「再生計画認可前」
債務総額(住宅ローンを除く) 約700万円
毎月の返済額 10万5000円
「再生計画認可後」
債務総額(住宅ローンを除く) 約700万円
毎月の返済額 4万円
<解決ポイント>
ご相談いただいた当時は、ご夫婦お二人合わせた収入は多くありませんでした。そのため、今後の履行可能性(※)が充分あることを裁判所へ説明するためにも、ご夫婦で土曜日・日曜日もアルバイトをして収入を得ていただくことになりました。
【用語解説】
履行可能性
履行可能性とは、個人再生手続上、弁済計画に基づいて算出された金額を原則3年間かけて返済できる可能性をいいます。個人再生では、自己破産と異なり、債務の大幅圧縮を受けたうえで、債務総額の一部を支払っていくことになっています。そのため、裁判所の判断において、支払っていくだけの経済力があるかどうかが判断の中心となっており、その支払能力のことを履行可能性と呼んでいます。
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