No.38 債務整理 ⇒ 住宅を残しつつ個人再生手続を行った事例

<事案>

 夫婦共働きで毎月約40万円の収入がありましたが、子ども3人の教育費等がかかり生活に余裕はなく、カードローンからの借り入れやクレジット払いをしながらの自転車操業でなんとか生活費のやり繰りをされていました。

 そんな中、依頼者は退職金を元手に新規事業を興されましたが、軌道に乗ることなく借金だけが残ってしまい、今後返済を継続していくことが困難となり、相談にお越しいただきました。依頼者は、住宅をお持ちであり、住宅をそのまま残すことを希望されたため、今回の住宅特別条項付の個人再生を手続きを選択し、裁判所から認可決定されました。

 

 

<最終的な結果>

 再生計画認可前            再生計画認可後

 債務総額 約7,850,000円   債務総額 約1,570,000円

 

  毎月の返済額は約42,000円となり、依頼者がご希望されていた50,000円内におさまりました。また、3年間で全ての債務がなくなることとなります。

 

 

<解決ポイント>

 夫婦だけの収入では、再生計画認可後の履行可能性(※)が不安であったため、同居の子2人が家計を援助していく旨の上申書を裁判所へ提出し、再生計画が認可されるに至りました。

 

 

【用語解説】

 履行可能性

 履行可能性とは、個人再生手続上、弁済計画に基づいて算出された金額を原則3年間かけて返済できる可能性をいいます。個人再生では、自己破産と異なり、債務の大幅圧縮を受けたうえで、債務総額の一部を支払っていくことになっています。そのため、裁判所の判断において、支払っていくだけの経済力があるかどうかが判断の中心となっており、その支払能力のことを履行可能性と呼んでいます。

 

 

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